春アニメの感想(AngelBeats!だけ)@mossya

AngelBeats!のネタバレ含みます。
無駄にリトルバスターズのネタバレも含みます。


AngelBeats(以下AB)
謎。ストーリに関してはいろいろ深読みできて、なんかいろんなところで言われてるみたいだけどぼく個人としてはよく分からんかったw深読みしたとしてもへーなるほどね、みたいな。うおーすげー!麻枝神!!!みたいにはならなかったな。でも感動して泣いたとかっていう書き込みも結構見かけるから、駄作ってわけじゃないと思うんだけど。個人的にはいまいちピンとくるものがなかった。
ギャルゲとかノベルゲームみたいなメディアでやってりゃあ面白かったんじゃねえの、みたいなことも言われてるみたいだけど、そこはまあ同意。。
ところでギャルゲって買ったり借りたりしていくつかやってるんだけど、ほとんどクリア出来てないんだよね。途中で飽きちゃう。はじめてやったのは「月姫」っていう奈須きのこって人がシナリオ書いてる同人エロゲで、友達にすすめられてやってみたんだけど。まず難しいんだよね。セーブしながらやってたんだけど何度もバッドエンドになっちゃっていくつか前の選択肢まで戻ってやるのがめんどくさくなってやめた気がする。たぶんアルクエイド?っていう最初にクリアすべきルートも攻略できてなかったと思うw全部のルートやらなきゃ物語が完成しないってのは分かるんだけど、飽きちゃうんだよね。あととりあえずやっとけっていうので一緒に借りたのが「この青空に約束を」(通称「こんにゃく」らしい)と「世界でいちばんNGな恋」っていうどちらもいわゆる純愛系?ので、その二つもやってみたんだけどヒロイン的な人をクリアするところまではなんとか行くんだけど2周目となるともう駄目な感じ。こんにゃくには ave;newのとてもいい曲が使われてるんだけど、全クリしてたらもっといい曲に聴こえたんだろうなと思う。なんかエロゲ語りが始まっちゃったけど構わず続けると、その後純愛系はちょっとつまんないなと思ったのでアリスソフトの「大悪司」っていうのを中古で買ってやったんだけどこれはまあ一般的なノベルゲームと違うから2周くらいは飽きずにできたわけだけどシナリオがどうこう言う感じのゲームではないよね。なので純粋にノベルゲームでしか成り立たない物語っていうのを体験したことがなくて。ゲーム的リアリズムを体現したシナリオっていうか。だからアニメのクラナド見た後も、東浩紀のクオンタムファミリーズを読んだ後も、プロトタイプを知らないからなんか損してる感があって。で、そうなるとやっぱりKeyの作品は一つくらいやっとくべきだろうと思って、最近、つっても半年前くらいになるかもしれないけど「リトルバスターズ!EX」ってのをやり始めたんだよね。それをついこのあいだやっと全クリできたよ!っていうのを書きたかったが為に話が長くなってるのね。
リトバスはKeyっていう会社から2007年に全年齢向けで出たやつなんだけど、それを18禁化したのがEXらしく、最近やってみた。keyはクラナドとかAIRとかと同じ会社で、ライターが麻枝さんっていう人でABもこの人が書いてるのでちょっと感想を。ぼくはこれを全クリする為に7,8周したわけで、つまらなかったらそんなにやんないので、面白かったことは面白かった。飽きないで出来たのはミニゲームに助けられたってのもあるけど。それでもノベルゲームのループ感っていうのをはじめて体験できたのはよかった。けどループの純度というか巧妙さみたいなのは「ひぐらしのなく頃に」レベルではなかった気はする。まあこれもアニメでしか見てないんだけど。リトバスのループは物語りに破綻をきたさないようにしながら全員のキャラクターを攻略させてるための消極的ループって感じがした。もちろん話の掛け合いとか物語自体が面白いし、主題はそれだけではないんだろうからそこだけ取り出して批判はできないんだけども。
で、本題のABもシナリオを書いてるのが麻枝さんなので、key作品ではないけどリトバスの次に書かれた物ということになる。リトバス以前の作品についてはクラナドをアニメで見たという程度の知識しかないので全く語れないんだけど、リトバス→ABという進化?の流れは結構自然に思えた。
二つの作品で特徴的だなーと思うのは登場人物の多さについて。とくに男キャラ。一般的にエロゲって主人公とその悪友(笑)以外全員女みたいな印象があるんだけど、リトバスでは主人公抜かすと男3に女6、EXになると女がさらに3増えるけど根本的なところは男3女6で成り立つ。まあこのくらいの比率ならよくあるのかも知れないけど、なんていうか、男キャラも女キャラと同等の扱いを受けているというか。ジャケットを見ればそれは一目両全で、クラナドのジャケットには主人公の悪友である春原が描かれることはないけど、リトバスのほうは3人の男キャラが端っことはいえしっかり描かれてるんだよねw。ABの登場人物は覚えきれないけどEDの画像見る感じだと男女比が半々くらい。
つまり何が言いたいかというと、リトバスもABも物語のテーマが基本的には「チームの友情」であって、恋愛要素は別になくていいっていう流れだったと思うんだよね。エロシーンなんて無くていいっていうレベルじゃなくて、恋愛描写自体無くていいっていう。や、それは言い過ぎだけど。あってもいいんだろうけどそんなに重要じゃないよねっていう。重要じゃなくても需要はあるから難しいんだと思うけど。
リトバスは主人公である理樹を精神的に強くするためにいろんな女の子を攻略しつつ野球も頑張るみたいなちょっと変な動機で物語が進んでいるような気がするんだよね。実際、攻略できる女の子は鈴という幼馴染だけでよくて、あとの女の子のルートは理樹にとっての経験値稼ぎみたいなものになってしまってないか?と。鈴以外との恋愛要素は排していった方が物語としての純度は上がるけど、需要は満たせないっていう。
ABではもう少しその不自然さが緩和されていて、恋愛要素は描くとしたら主人公視点ではなくて「登場人物同士の恋愛」という風に客体化されて描かれている気がする。名前思い出せないけどガルデモの新ヴォーカルの子と最後まで残った髪が水色の野球の人とか、ゆりに思いを寄せる紫の髪の馬鹿の人とか。主体としての主人公と天使ちゃんの関係は恋愛的というよりは友情的なものに思えたんだけどね。少なくとも最終回まではw個人的には急展開過ぎってのもあって最後の告白シーンはちょっと引いた。
恋愛要素を客体化するってのは多分BLとか百合とかっていうジャンルで発達した表現だと思うけど、ABではそういった表現をある意味小手先の手法として用いて需要に応え、物語全体としての主題は「チームとしての友情」というところに留めようとしてたんじゃないかなと。そう思った。ゲーム化するとしたら深いところでは友情を描きつつ表層的にはギャルゲでありBLゲーであり百合ゲーでもあるみたいな、ある意味節操のない体裁をとったら面白いかもしれない。売れるかは分からないけどもw
まあ概ねそんな感想。ちょっと批判的になっちゃったけど全然つまらんかったっていうのでないんだよ、なんだかんだで気になって最後まで見ちゃったし。


ABだけでこんな長くなっちゃったのでここでやめる

ところでリトバスはまだアニメ化の話とか無いよね。たぶん。けいおん2期が終わったら京アニが作ってくれるとかっていう展開はアリ?