瀬戸内旅行記3@mossya

8/23
この日は田中と別れて尾道へ。尾道といったら、そうですね。「かみちゅ!」の聖地ですね。とりあえずチャリ組み立てて乗ったけど、すぐ歩いたほうが楽だなということに気づいて適当に歩いた。坂道を歩いているとなんかアニメで見たことある風景があったりしてわくわくした。聖地巡礼にハマるのも分かるような気がした。聖地じゃなかったとしても良いとこだったけど。急な坂と狭い路地、斜面に建つ住宅の屋根、壁、屋根。観光用の城は今廃墟で入れなかった。これは知ってたんだけど、安藤さんが増築した美術館も休館日で入れなかったorz事前に調べとくのは重要だね。といってもあんまり尾道に長居するとあとが辛くなるのでさっさと坂を下った。
尾道ぽい写真w
廃墟の城。侍がいる
増築部分は安藤忠雄設計
この日は旅の山場、しまなみ海道サイクリングを決行する日であった。広島の尾道から愛媛の今治までは、瀬戸内海の島々をつなぐサイクリングロードが整備されてて自転車でわたることが出来るようになっている。
尾道の坂を下るとちょうど昼時だったので、駅前で「尾道ラーメン」を食べる。尾道ラーメンは適当な観光地ラーメンかと思ったら案外うまくてワロタ。シンプルでさっぱりしてておいしい。ラーメン食べたら出発。まずは駅前のフェリー乗り場から向島まで移動する。これとかもうゆりえ様が乗っててもおかしくない感じだったね。乗り場はいくつかあって、実際描かれてるのは別のとこらしいけど。かみちゅ!聖地巡礼についてはこちらのサイトとか。
フェリーの中から。向島まではすぐ着く
向島からはこちらのサイトを参考にしながら走った。道はすごく分かりやすくて見なくても大丈夫だったけど一応確認しつつ。またアニメネタだけど四畳半神話体系で自転車のレースをやってた回の舞台はここらしい。作中のママチャリでの横断は出来なくはなさそうだったけど尊敬するw。基本的に島内の道は綺麗で走りやすいし、微妙な高低差はあるけど心地良い程度。山越えルートをとればもっときついんだろうけど、今回は上記のサイトがおすすめする通りほとんど海沿いを走った。
島をつなぐ橋に差し掛かると必ずそこへアプローチするための上りがくる。やたら緩い勾配で上らされるので橋が見えてからもなかなかそこへはたどり着けない。橋の手前には料金箱があるんだけど、こいつがうざいw。前に立つと「お金を入れてください」的なことを連呼してくる。料金は大抵50円なんだけどそんな都合よく50円玉無いよ!と。多く入れたり入れなかったりしたけどそこは許して橋の人。回数券みたいなのもあったらしいから全部渡る人は買っていったほうが楽かも。
橋へのアプローチはどこもこんな感じ
料金所もこんな感じ
写真ほとんど橋しか撮ってなかったことに今気づいた。もっと島の写真とか撮ればよかったけど、実際走るのに必死だったからなあ。橋写真は全部コンプしてたので、とりあえずお気に入りの橋を二つ。一つ目は向島から因島へ渡る為の因島大橋。この橋は自転車が自動車道の下を走る構造になっていて、中のトラスフレームの反復が結構かっこいい。
因島大橋
しびれるう
島がフレームで隠れちゃってるけど
あともう一つはやっぱり多々羅大橋斜張橋(ケーブルを塔から直接橋桁につないだ構造の橋のことらしい)で世界で2番目に長いいスパンを飛ばしている。日本では一番!。この橋はまず麓から見た時点で橋桁の薄さと長さに感動した。近くからみてもすごく綺麗な橋。足の部分なんかもバリバリ土木的なスケールなんだけど、ズドーンとしてなくて軽やかな感じ。
ひょろーーっとしてる
吊られているとはいえこれで800mとか飛ばしてる
かろやか
まあそんな感じで地味に走ってって最後の橋の前に来る頃には太陽が沈みかけていたわけだけど。この辺から大変。とりあえず日が暮れても今治行けば寝カフェあるだろうと思ってたのが失敗で、まあそれは後で書くとして、気にせずそのまま走り続けていた。
向こうに見えるのが来島海峡大橋。これを渡れば四国
自転車と歩行者は右側のループを回ってアプローチする
最後の橋、来島海峡大橋はめちゃくちゃ長い。でも歩いて渡ってる人も結構いた。多分島の人が散歩コースにしてるんだろうね。それほど景色がいい。日が暮れて橋の上で黄昏っぽい雰囲気になってきたときは本当に空と海と島が薄い紺色に染まって、これは来てよかったなーと思った。
来島海峡大橋の上から
結局5時間くらいかけて尾道(向島)〜今治間を走破したわけだけど、距離的には70キロくらいだからロードのわりに結構遅いよねw。今治についてまずしたかったことは風呂にいくこと!サイクリングロードの終点近くにサイクリングターミナルというところがあってそこで入れたらしいけど、全く気づかず市街地まで来てしまった。今治市内で温泉的な風呂を探したんだけど、小さい町の銭湯みたいなのしかなくてちょっと入るのに勇気が必要だったので、とりあえず適当に飯食って少し離れたところにあるスーパー銭湯みたいな温泉に行くことにした。本当はググって見つけた市街地の「ホテル青雲閣」という所の風呂に入ってみたかったんだけど。行ったら休みだった。というかぱっと見廃墟の雰囲気だったので、もうやってないのかも知れない。リンク先の写真は一応明るく撮れてるけど、夜のこの建物の存在感は異常。屋根裏的なとこの窓とか何なの泊まれんの、みたいな。レトロな洋館風の母屋と、汚い感じの増築部分に減築されたあと…どう考えてもお化け出ます本当に(ry。今度今治行くときはここ泊まろうかな、なんて。で結局行ったのは「清正乃湯」ってとこ。HPには結構由緒ある風なこと書いてるけどよくわかんないね。中は普通のスーパー銭湯で、温水プールもあるらしい。閉館間際に行ったのに結構にぎわっていた。次の日高松で街なかの銭湯に入って確信するんだけど、四国では風呂上りにオッサンがパンツ一丁でごろごろしたりするのが普通のようだった。僕はそんなに風呂好きというわけではないので他の地方のことはよく分かんないんだけど、スーパー銭湯の脱衣所ってあんな広くて畳スペースとか自販機とかソファとかあったっけ?と。風呂上りのロビー的な休憩スペースの機能が全部脱衣所内に押し込められたような感じなんだよね。だからオッサンが裸でごろごろしながらテレビ見たりしてる。裸で公共の畳とか寝そべりたくないけど、見てるぶんにはちょっと面白かった。
風呂に入ってもこの日はまだ終わらない。宿探し。このときもう11時半くらい。一応携帯で調べた感じだと少し走ったところに寝カフェがあるということだった。フラット席あるといいなーとか考えながら向かう。国道沿いだからすぐ分かるだろうと思って走っていたんだけど、通り過ぎてしまったようだった。あれ、と思って戻ってもやっぱり寝カフェはなかった。潰れていた。何処のサイトだったか忘れたけど、潰れた寝カフェのアクセスマップとか載せてんじゃねえよwと。こっちは疲れて眠いし必死なんだよwwwと。仕方ないのでまたグーグル先生に頼んで探してもらうも、近くには無いようだったorz
こうなれば野宿しかない。あのモスキートの羽音が耳をよぎったけど、ここは山じゃないしこんなに疲れてたら刺されても寝れるだろうと思った。海の近くの公園なんかは東屋とかあっていいんじゃないか。そう思って今治湯ノ浦IC近くの桜井総合公園というところに向かっていると、道の駅があった。ここでいいじゃん!と思い寝れそうなところを探すと、そこには先客がいた。残念。チャリとバイク、一人はテントを張っていて、一人はがっちり頭まで寝袋に入っていた。暑そうだけど蚊は避けられるからまあ寝れるんだろうな、なるほど勉強になりますなどと思いながら道の駅を後にした。公園は道の駅の前の国道をわき道にそれて、小さい丘を越えたところにあるらしかった。こういう道は当然木が茂っていて暗い。ライトも電池が切れていたし。国道沿いを走っているときは幸い月が出ていて明るかったんだけど。国道も月が出てない夜には走りたくないね。たまに通るトラックとかはスピード出してるし。
これは不覚だったんだけど夜の公園というのもなかなか不気味で、デカイ恐竜とか象とかが並んでいるアトラクションにまじでびびった。もう帰りたいとか思いつつとりあえず東屋があったので銀マットを敷いて寝ることに。・・・夜中の写真が全くなくて申し訳ないんだけど、もうそれどころじゃないというか、早く寝床を見つけて寝たかったんだよねw。でもいざ寝たらやっぱり来たよね、奴らが。虫除けスプレーを全身にかけたけど、もちろん効果薄で・・・。
そのまま1時間くらい経ったかな?結局寝れないし喉が渇いたので水を買おうと思って、チャリで自販機かコンビニを探しに出た。海沿いの道を少し走ると自動販売機があったので、水を買って戻った。戻る途中に道路脇の草むら?畑?がガサガサしたので目をやると、何か犬みたいな黒いのがいたんだけど、動き出したらそれは猪だった。犬とは明らかに違う質量を持ったまさに肉の塊。野生の猪とか初めて見たし、こんな海沿いにいるの?と。野生動物を見た後にまた同じ場所で野宿する気にもなれず、さっさと荷物をまとめて移動することにした。まあ猪が人に直接悪さをするのかは分からないけど、寝てた所からむっちゃ近いからねw。どっちにしろ蚊と暑さで寝れないんだから走りながら別の寝カフェを探したほうがマシだろうとも考えた。朝になったらなったで蚊は減るからどこか日陰で寝ればいいかなと。
ライトの電池は充電して予備も一本もっていったんだけどどっちも(特に2本目)がすぐ切れちゃったんだよね。さっきも書いたけど。月明かりのなか国道を走っているとコンビニがあって、ああこんな誰も来ないような田舎でも24時間やってるコンビニは偉大だなーとか思いつつ電池を買った。アル中のドライバーがワンカップを買っていった。
さらに走って西条市というところに入ると、寝カフェがあった。そのときはもう3時か4時くらいになってたと思う。すぐ寝た。
そんな感じで、長い8月23日が終わり。総走行距離は地図上で110キロくらい。
大雑把なルートと上の写真の場所とか書いたので拡大してみて。