efみた@mossya

アニメのef見た。ネタバレあり。

オーストラリアに季節だけ反転した日本のコピーの街があるっていうのがまあひとつの面白いというかミソなところで、それによって擬似的な並行世界ができるみたいな。別にもう一人の自分がいるとかって訳ではないから実際ただの別の街なんだけど。そのことは二期の最後のほうまでは明確に示されること無く進んでいって、それまで二つの世界を関連付けているのは分かれて住んでいる双子の携帯メールだけっていう。でも特にその設定が重要だったというわけではなかったような気もする…。もっとトリッキーにみせられたんじゃないかと。まあ24話くらいであの内容を深く表現するってのは難しかったのかもしれない。原作はどんなものなのかわかんないんだけど。
それはさておいて、このアニメの見所はやっぱりシャフト的な演出の斬新さにある。シャフトってのは化物語とか絶望先生とかひだまりスケッチとかネコミミモードとか作ってる制作会社だけど。そこの会社のというか多くは新房なんとかって監督のなんだけど、演出がいつもすごいんだよね。アニメ表現の平面性を逆手に取ったような、CGを多用してもリアルを追求するってんじゃ無くて紙芝居的な想像力をそのまま深化させたような。絶望先生なんかにはかなり純粋なかたちでシャフトらしさが出てるんだと思う。原作の米田さんだっけ(久米田さんでした)、漫画家の絵からして超ミニマルで、シャフトもそのミニマリズムをうまくアニメで表現してる。とにかくどの作品もぱっと見でシャフトって分かるんだよね。
で、efについては放送されたときにすでに話題になってたらしいんだけど、やっぱり7話でミヤコが待ち合わせ場所に放置されたときの、ヤンデレ的携帯メール連続送信シーン(メールじゃなくて留守電だった)がかなりヤバイ。強迫観念的というか、ヤンデレっぽさがすごく出てるんだよね。このシーンは真っ白な背景に静止画としてミヤコが小さく描かれていて、その上を塗りつぶすように黒い文字で「何してるの」「起きろー」「事故にでもあったの」「連絡ください」「早く来て!お願い…」「んもーおこるよー」みたいな調子のメール(留守電)が何十通もミヤコの声で読み上げられ、画面を埋めていき、画面が真っ黒になったときに右端から順にピー、と書き込みが削除され、最後に携帯を噴水に投げ捨てる、というもの。アニメっていうかもうインタラクティヴなメディアアートか何かでありそうなwそんな映像になってる。7話以降にもいくつかこういった演出は見られるんだけど、やっぱりここのシーンほどのインパクトは無い。
だからまあストーリー的にはそんなに見る価値ないけど演出的には激マストなアニメだね。興味もったら7話だけでもみてみたら良いかもしれない。あとオープニングのアニメーションもいい。見る際はDVDの画質がおすすめ。アニメっぽい良い意味でのぺらぺら感が際立つ。
おわり